減圧弁

「減圧弁」とは、高い圧力の流体(蒸気、水、空気、ガスなど)を流体が持つエネルギーによってバルブの開度を自動的に調整し、ある一定の低い圧力に下げるバルブの総称です。
このページでは、流体・用途ごとのおすすめ商品、選定に役立つ情報を掲載しています。

選定時のチェックポイント

蒸気 水・液体 空気・気体
用途
流体名 -
温度
一次側圧力
(最高・最低)
二次側圧力
(最高・最低)
流量
(最大・最少)
呼び径
端接続
材質
(本体・要部)
比重
(分子量)
-
粘度 - -

※選定に際し、〇をご確認ください。
ご不明な点はメーカーHP、カタログをご確認お願いします。

【用途】
流体、用途で型式が変わります。減圧弁は、流体、用途によりそれぞれに適切が型式があり、用途によっては専用のものがあります。
【圧力】
一次側圧力(高い圧力)と二次側圧力(低い圧力)は必ず確認が必要です。減圧弁は低圧用から高圧用まで圧力条件に応じて型式及び材質が異なります。必要以上に高価な減圧弁を使用する必要はなく、圧力条件に最適な型式、材質を選定します。
【流量】
流量が判らないと適正な飛び径の選定ができません。必要以上に大きな呼び径を選定しても不経済で、摩耗が激しくなったり、また不安定な茶道となる場合があります。
【温度】
過熱蒸気、液体、気体の場合、温度により型式が変わります。減圧弁は、使用機器・温度により、型式が異なります。
【その他】
呼び径、材質、端接続など、計画時、または発注時、既に判っている事項について、できるだけ多くの情報を得ると、より適正な型式、呼び径の選定ができます。例えば納入仕様書などが入手できれば間違いがなくなります。

減圧弁の種類

作動方式による分類

①直動式(RD型)
バネと流体の圧力による荷重のバランスにより、弁体を直接開閉させる構造。
この方式のバネは圧力による荷重とバランスするために、大きな荷重が必要となり、比較的低圧用や小口径のものが多くなります。
直動式
②パイロット式(RP型)
小型の直動式減圧弁を使用したパイロットベンの作動により駆動力となる圧力を制御して弁体を開閉させる構造。この方式は小さなバネ荷重で大きな弁体を開閉できるため高圧用や大口径のものに多く用いられます。また、微小流量域での制御が難しいため、中容量から大容量を制御する用途に適しています。
パイロット式

流体による分類

減圧弁の作動原理は同じでも使用する流体により、構造・材質が異なることが多く、「蒸気用の減圧弁をそのまま水に使用する」というようなことはできません。

減圧弁の流体による分類(代表的な型式)

直動式

パイロット式

蒸気用

直動式 蒸気用・直動式
パイロット式 蒸気用・パイロット式

水用

直動式 水用・直動式
パイロット式 水用・パイロット式

空気用

直動式 空気用・直動式
パイロット式 空気用・パイロット式

減圧弁に使用される用語

用語 定義
一次側圧力 減圧弁本体内の入口側圧力又は減圧弁に近い入口側配管内の圧力。
二次側圧力 減圧弁本体内の出口川圧力又は減圧弁に近い出口側配管内の圧力。
設定圧力 最少調整可能流量における二次側圧力。
最少調整可能流量 安定な流れの状態を維持することができる減圧弁の最小流量。
定格流量 一次側圧力を一定とし、所定のオフセット内において保証し得る最大流量。
オフセット 一次側圧力を一定に保った状態で、流量を最小調整可能流量から減圧弁の定格流量まで漸次増加させた場合、変化する二次側圧力と設定圧力との差。
締切昇圧 減圧弁の二次側の止弁を締切ることによって設定圧力から上昇する圧力。
減圧比 弁の入口側圧力と出口側圧力との比。一般に最大限比で表わす。